一般公開用「学光」秋号
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Interview 1971年生まれの私は、創価大学と同級生です。当時、建設が始まったばかりの創価大学で、家族写真を撮りました。幼い頃からその家族写真を手に、両親からは「創価大学へ行ってほしい」とよく言われていました。そして、私も本気で「尊敬する池田先生が創立された創価大学で学びたい」と決意し、創価大学を受験しましたが、残念ながら結果は不合格でした。その後、専門学校へ進学し、現在は鉄鋼材料を扱う会社で働いています。 そうした中、2020年1月に母が亡くなり、「創価大学へ行ってほしい」との母の言葉が思い出され、「自分の叶わなかった夢に再挑戦したい」「悔いを残したくない」と強く思うようになり、創価大学通信教育部へ入学しました。 現在の私の家族構成は、妻と小学生5年の長女、小学生3年の長男、幼稚園年長の次男と父の6人家族です。大学に入学してすぐに、新型コロナウイルス感染症が猛威を奮い出し、初めて緊急事態宣言が発令されました。子供たちの通う小学校の授業は全面的にオンラインとなり、私の職場も平日の朝、1時間の時短勤務となりました。そのことにより、出勤する前に子供達と同じ空間で学習できる時間が生まれ、幸いにもそれが習慣となり、小学校が通常の登校となった今でも、休みの日は子供達と一緒に学んでいます。そのような環境に影響されてか、幼稚園児の次男も、この時間になると一緒にお絵かきをしたり、数字やひらがなを見よう見まねで書くようになりました。子供たちと同じ学生として、一緒に学び、教え合ったりできるような関係性が築けたことは、私にとって大きな財産です。 また、入学当時、レポートの締切日に追われる日々が続き、妻から「うちには学生が3人もいるのよ。それを支える人がいる事を忘れないでね」と優しくも厳しい言葉をかけられました。「周りの支えがあってこそ、でき得る学修である」と気づき、今は、どんなに忙しくても家族や応援してくださる皆様への感謝を忘れないことを大切にしています。 学修を通して視野が広がり、多様な物事や他の人に対する寛容さを重視できるようになったこと、そして、史学を学ぶことによって創価大学の創立の理念を学ぶことが出来たことは大きな収穫で、自身の考え方が良い方向へ変わったと思います。その中で目標としていることは、資格の取得です。具体的には、「簿記原理」を学んだので、まず日商簿記3級を取りたいと少しずつ簿記の勉強をしています。また、教育学部の専門科目「生涯学習概論」を学び、社会教育にも興味を抱くようになり、社会教育士の称号取得にも、今後挑戦したいと考えています。この場合、教育学部への転学が必要なので進路に悩むところではありますが、地域や企業への貢献ができるように、実力を身に付けていきたいと考えています。 「頑張る人は偉い人 頑張りぬいた人は幸福の人」。これは、今 から31年前、創価大学の池田記念講堂で拝聴した創立者のスピーチの一部です。これまで私は、このご指導を座右の銘にしてまいりました。子供達にも、度々このご指導を聴かせてまいりましたが、今こそ、このご指導を自分の学修を通して実践し、証明をしたいと思っています。子供達に「お父さん、格好悪い」って思われないように。 そして、もう一つ、創立者から創大生に贈っていただいた指針「英知を磨くは何のため 君よ それを忘るるな」「労苦と使命の中にのみ 人生の価値(たから)は生まれる」を胸に、学んだことを他者の幸福や地域・社会の繁栄、世界の平和に活かしていけるよう学修をし、実力を身に付けていきたいと決意しております。そして、自分の学ぶ姿を通し、子供たちが将来、創価大学に進学してくれたらとても嬉しいです。仕事も生活も大変ですが、父が元気なうちに「創価大学卒業」を勝ち取って報告してまいります。経済学部経済学科3年次藤井 靖広さんterviews長女、長男、次男との学習の時間広島県在住LIGHT OF LEARNINGvol.218亡き母の思い子供たちとの学習の時間日々の学修で学んだことを活かして座右の銘#2##2#2通教生

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