一般公開用「学光」秋号
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通教生のネットワークで地球人類を結合させよう2022年度通信教育部夏期スクーリング開講式 通信教育部の皆さん、こんにちは。47回目となる創価大学夏期スクーリングの開講式にあたり、ひとことご挨拶をさせていただきます。 私は、馬場善久前学長のあとを受けまして、今年の4月に学長に就任いたしました鈴木将史と申します。昨年創立50周年を迎えた創価大学が、新たな目標である創立100周年を目指して、さらに大きく前進していけるよう、皆さんと力を合わせて頑張りますので、どうかよろしくお願いいたします。 さて、学長も新しくなりましたので、ここでもう一度、創価大学通信教育部の意義と価値について確認しておきたいと思います。 通信教育部の開設は1976年、創価大学が開学して6年目のことでした。開設に際して創立者は、「通信教育部開学式へのメッセージ」で次のように述べておられます。 「通信教育部の設置は、創価大学設立の構想を練りはじめて以来の、私の念願でありました。教育の門戸は、年齢、職業、居住地のいかんを問わず、すべての人びとに平等に開かれねばなりません。」 また、入学された通教生の年齢が10代から70代までと幅広く、さらに北海道から九州まで日本中から参加していることに触れられたのち、創立者は次のように述べられました。 「ほぼ全員が仕事をもち、会社員、公務員、主婦等々、多忙ななかで、学問の道を志されたと聞いております。私はそこに、創価教育の原点ともいうべき学問への姿勢をみる思いがしてなりません。(中略) 知識を創造へと転ずる力とはいったい何か。それは、社会を担う人間としての自覚と責任であると申し上げたい。」 このように創立者は、通教生の皆さんの、社会で仕事を続けながら学問を志す姿勢を「創価教育の原点」と最大に称賛されています。これこそ創大通教の永遠の目標であり価値であると思います。 今回夏期スクーリングに集い合った皆さんも、それぞれに大変な状況の中、勉強を続けられている方々です。中には日頃時間を作るのが難しく、この夏期スクーリングで挽回を図っている方もおられるでしょう。またレポート作成に悩んでいる方もおられると思います。そういった皆さんの苦労を創立者池田先生はすべてご存じの上で、皆さんの努力を温かく見守ってくださっています。 一方、昨年完成した『創価大学50年の歴史』に創立者池田大作先生が寄稿してくださった『発刊に寄せて』には、「この50年を通し、創大の建学精神に連なる尊き友の結集によって、磨き上げられた3つの宝」が挙げられています。すなわち •『人間教育』の尽きることなき慈愛の水脈 • いかなる苦難も勝ち越えゆく『創造的生命』の太陽 •人類を結ぶ『地球民族主義』のネットワークの3つです。 日々人間主義の人生を貫きながら、苦労して勉学に励んでいる通教生の皆さんにこそ、これらの言葉が最もよく当てはまると思います。特に、この3つ目の宝に関連して創立者は、「大学は人間をつなぐ結合の中で最も普遍にして力強いものである」とも述べられています。人々を分断しようとする力が強まっている現在の世界にあって、全国・全世界に及ぶ通教生のネットワークは、まさに創価大学という名前で強く結合された地球民族の宝です。2026年の通信教育部開設50周年を目指して、一人一人が学業に真剣に取り組みつつ成長し、創大通教部のさらなる尊い歴史をつづってまいりましょう。 コロナ禍の中、本学の通信教育部におけるオンラインサービスは大いに発展・充実し、その取り組みの成果として、昨年11月に行われた「第18回日本e-Learning大賞」において、本学通信教育部が「オンライン授業支援特別部門賞」を受賞しました。すべて通教生の皆さんのご協力の賜物と感謝いたします。 これからも通教生の皆様の健康を考えてオンライン学習が中心となりますが、引き続き、ご協力をお願いします。来年の夏期スクーリングこそは、八王子のキャンパスに大勢の皆さんをお迎えしたいと願っております。 現在も新型コロナウイルスの新しい変異株が猛威を振るっています。感染症や熱中症等に十分注意して、有意義な夏期スクーリングの毎日を送られることを心からお祈り申し上げ、挨拶といたします。3学長 鈴木 将史夏期スクーリング開講式 挨拶

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