学長鈴木 将史通信教育部長吉川 成司7 創価大学通信教育部の開設は1976年、開学して6年目のことでした。開設に際して創立者池田先生は、「通信教育部の設置は、創価大学設立の構想を練りはじめて以来の、私の念願でありました」と述べられ、仕事をもちながら学問の道を志す「労学一体」の通教生の姿を「創価教育の原点ともいうべき学問への姿勢」と称賛してくださいました。この精神は、今も変わらず通教の伝統として受け継がれています。 欧米の大学と異なり、日本の大学ではいまだに18歳前後で入学する学生がほとんどです。しかし少子化が進む現在、大学教育には、より広い世代、とくに一度社会人となった人の「学び直し」、すなわち「リカレント教育」という役割が求められています。これは単に「忘れたことを学び直す」のではなく、社会的な経験を積んでから学ぶことにより、「より高度で深い学びができる」という新たな価値を生み出す側面ももっています。すべての人に開かれた通信教育は、これからの社会においてますますその価値を発揮していくことでしょう。 創価大学は昨年創立50周年を迎えましたが、記念して発刊された『創価大学50年の歴史』の「発刊に寄せて」において、創立者は「大学は人間をつなぐ結合の中で最も普遍にして力強いものである」と述べられています。 人々を分断しようとする力が強まっている現在の世界にあって、全国・全世界に及ぶ通教生のネットワークは、まさに「創価大学」という名前で強く結合された地球民族の宝です。 通信教育部は2026年に開設50周年を迎えます。ぜひ創大通教で深い学びを経験してください。皆様のご入学を心からお待ちしております。 人生100年時代、人生はマルチステージ化しており、最終学歴以上に、年齢を問わず今何を学んでいるのかという最新学習歴が重要視されています。そこで注目されるのが通信教育です。私たち創価大学通信教育部では、これまでに21,000名を超える卒業生を世に送り出し、創立者・池田大作先生が示された「学は光」との永遠の指針を共有するネットワークは世界に広がっています。 本学では2014年度から、通教生の皆さんが“いつでも”“どこでも”学ぶことができるようにICT化を推進してきました。つまり、自宅でスクーリングをオンラインで受講し、科目試験を受験できる学修環境が整っており、多忙な中でも学びを続けることができるのです。この取り組みは、2021年度には「第18回日本e-Learning大賞」で「オンライン授業支援特別部門賞」を受賞する等、高く評価されています。 また、通教出身の教員採用試験の合格者数は、累計3,600名を超えており、教員を目指す学生への手厚い支援は大きなアピールポイントです。主要な方面には校長経験者を教職指導員として配置し、地元で必要な指導を受けられます。また現職教員となってからも相談に対応するなどきめ細かな取り組みを行っています。 さらに、2022年度から、創立者の思想を研究している中国の各大学の先生方による「人間教育論B」や、法学部に「ファイナンシャル・プランナー」の資格取得に直結する科目を新設するなど、新たな取り組みが始まっています。さらに、2026年の開設50周年を目指して、これまでの人間教育の伝統を輝かせ、一層充実した学びの機会を提供していく所存です。多くの方が通信教育部で学びへの挑戦を開始されることを心から期待しております。学長メッセージ通信教育部長メッセージMessage
元のページ ../index.html#8