今年度後半の学修について今年度後半の学修について11人生100年時代と言われています。長い人生を豊かにするためには、学び続けることが大切です。「LIFE SHIFT」には、次のように述べられています(Gratton, L., & Scott, A. J. ,2016)。「長い人生を生きるうえでは、なにかに打ち込むことが重要だ。なにかに習熟しようと思えば、しばしば強い意志をもって、学習と練習と反復に何百時間、ことによると何千時間もの時間をつぎ込まなくてはならない。(中略)ものごとに習熟するうえでカギを握るのは、自己効力感(自分ならできる、という認識)と、自己主体感(みずから取り組む、という認識)だ。」では、ここに出てくる自己効力感と自己主体感を維持するにはどうすればよいのでしょう。そのためには、成功体験の積み重ねとともに、学びあう仲間の成功体験を共有したり、互いに励まし合ったりすることが大切です。次に、自己主体感について考えてみましょう。自己主体感は、予測した結果が実際の結果に合致している時に生じるといわれています。学ぶことに対して自己主体感を持つためには、自分が実現したいことが今の学びによって実現されることを認識して、主体的に取り組み、結果をだすことで、それが身につくのではないでしょうか。時には、挫折することもあります。そして、後悔することもあるかもしれません。Pink, D. H. (2022)は、後悔に向き合うには、過去を振り返ることを通じて前に進むことを目指し、自分でコントロールできないことは脇に置き、コントロールできることに集中して、自分の「修復の物語」を自分で紡いでいく方法があるとしています。後悔の痛みを知っているからこそ、今の行動によって、将来の後悔の痛みが予測できます。「あのときもっと勉強しておけばよかった」は、誰もがする後悔のひとつでしょう。その後悔を今の自分にあてはめ、今、学ぶ機会があるのに学ばなければ、将来、後悔することが予測できます。とはいえ、何かをやり抜くことは大変です。目標を設定して、その目標を達成するために必要な習慣が紹介されています。それは、次の9つの習慣です。1 目標に具体性を与える2 目標達成への行動計画をつくる3 目標までの距離を意識する4 現実的楽観主義者になる5 「成長すること」に集中する6 「やり抜く力」を持つ7 筋肉を鍛えるように意志力を鍛える8 自分を追い込まない9 「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中詳しくは、参考文献(Grant-Halvorson, H. (2012))を読んでください。まずは、具体的な目標を決め、それを達成するための行動計画を作ってください。教科書をいつ読んで学習するのか、いつレポートを提出するのか、そのための具体的な計画です。そして、行動を開始してください。する今年度後半の学修にむけて− 学びを継続するために −
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