学光Vol.8 秋号(一般公開用)
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自立学習入門セレクション13教育学とは、人間的ならびに社会的価値の実現を究極の目的として営まれる教育的営為に関する学問です。つまり、各自の価値観や信念、そして論理が問われる学問であり、各自が価値観を相対化し、教育の本質を追究するために、その論理を磨いていく知的作業が求められます。なお、教育学にもさまざまな分野がありますが、本学通信教育部で学ぶのは、概論を基礎に、教育史、教育方法学、教育社会学、教育行政学など教職課程と関連した科目が中心です。  教育学を学ぶ1−1教育学は、ただ単に何を教えるか、どう教えるかに関する学問ではありません。家庭で、学校で、教育を受けていない人はいないわけですが、教育を受けた経験があるからといって、「教育学」関係の科目のテキストを読めば理解できるかといったらそうではありません。「経験としての教育」と「教育学」は必ずしも同一ではないのです。教育学を学ぶことにはどのような意味があるでしょうか。  心理学を学ぶ1−2人間誰しも「心」をもっています。しかし、だからといって、心理学関係の各科目のテキストを読めばすべてわかるかというとそうはいきません。心理学は、興味本位に他者の心を覗くための学問ではないのです。また、私たちが「経験している心」と「心理学」は必ずしも同一では通信教育部長価値創造の人生――、そのための充電たる勉学に日々奮励されている皆さんの姿を心に描くとき、その尊さに感銘を深くする思いです。さて、教育学部で学ぶ科目は教育学関係と心理学関係に大別できます。また、教師をめざしていらっしゃる方も多いことでしょう。そこで、今回は教育学および心理学、そして教職に関する科目についてそれぞれ解説します。これまで機関紙■学光■で連載してきた自立学習入門講座の中から、特に大事なポイントとなる回を自立学習入門セレクションとして紹介いたします。自立学習入門講座43Introduction to independent learning吉川 成司教育学分野の科目自立学習入門セレクション

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