学光Vol.8 秋号(一般公開用)
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82LIGHT OF LEARNING vol.何よりもまず、職場や家庭で、さらに地域でお忙しくされながらも、たゆみなく勉学の歩みを進めておられる通教生の皆さんに最大の敬意を表します。さて、昨年度の夏期スクーリングは、4年ぶりに対面で実施することができました。記録的な猛暑でしたが、参加された皆さんは、異口同音に、対面での授業や、友人との交流に喜びを語っておられました。この、人と出会い学び合う意義について、創立者・池田大作先生は、夏期スクーリング中に開催された伝統の学光祭に際して、「桜梅桃李の多彩な人華が交流を結び、未来への誓いを分かち合う、この光友家族の連帯の意義は計り知れません」と激励のメッセージを送ってくださいました。対面授業にはオンライン授業にはない臨場感があります。ある時は真剣な知的触発があり、またある時には和気に満ちた雰囲気を直接体験し共有できます。今年も、燦々たる夏空のもと、創価大学の広々としたキャンパスで、日本中、世界各地から集う同学の友と、充実した学び合い、触れ合いの思い出を刻んでいただきたいと思います。さて、1975年3月、創立者は、創価大学一期生の卒業式において、生涯教育・生涯学習の重要性について語られました。「自分で自分を教育する生涯教育」においては、「何歳になろうとも、向学心が衰えないこと」が条件であると述べておられます。そして、「学ぶのは充電あり、役立てるのは発電であります。一生、この充電と発電を絶やさずに繰り返していけるようになったならば、その人は必ず人生の勝利者となっていくことは間違いないでありましょう」と結ばれました(創価大学第一回卒業式「たくましき福運の青春を」)。通教での学びは、まさにこの充電と発電の絶え間なき繰り返しであり、人生の勝利者につながる大道でありましょう。そして、その約1年後の1976年5月、創立者が創価大学構想の当初から念願されていた、通信教育部が開設され、創立者は万感こもるメッセージを寄せてくださいました(「初志貫き“第一期生”の誉れを」1976年5月16日)。その中に次の一節があります。私自身のことを言えば、私は学問の道を途中で断念せざるをえませんでした。そのかわり、恩師戸田先生に、さまざまな学問を教えていただきました。それは文字どおり、人生の師と弟子との間に“信”を“通”わせた教育でありました。このように、「“信”を“通”わせた教育」には、恩師戸田先生への深き報恩の一念が込められています。また、開設40周年を記念した特別寄稿において、創立者は、先師・牧口常三郎先生も、恩師・戸田城聖先生も、そしてご自身も、思うように学べない青春時代を過ごしたことにふれ、次のようにご指導くださいました(「『信』を『通』い合わせ人間教育の大道を」『学光』2016年5月号掲載)。だからこそ、けなげに学ぶ人々と力強く「信」を「通」い合わせて、「学は光」の大道を開きたいと願ってきたのです。それは、人間生命の持つ尊厳性への「信」であります。自他共の無限の可能性への「信」であります。さらに社会と世界を必ずよりよく変えていける人類の英知の力への「信」であります。永遠たる人生の師と弟子が「信」を「通」わせる報恩の一念、さらに人間生命の尊厳性への慈愛深き「信頼」、自他共の可能性への揺るぎなき「確信」、そして人類社会とその英知への希望の「信念」―、「信」を「通」い合わせる教育とは、なんと崇高な教育でありましょう。そして今、わが通教で学ぶ皆さんは、この誉れある師弟の系譜に真っすぐ連なっているのです。暑さ厳しき折、参加される皆さんにおかれましては体調管理にくれぐれもご留意ください。お一人お一人の人生においてかけがえのない貴重な学びの機会になりますようにお祈りいたします。通信教育部長吉川 成司「学は光」の大道を貫く人生の勝利者に

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