自立学習入門講座5論理的文章力を高める接続表現と推敲のスキル黄 國光通信教育部 講師□□自立学習入門講座「レポートを書くのは難しい」「言いたいことがうまく伝わらない」。そう感じている通教生は少なくないでしょう。論理的で分かりやすい文章を書く力は、才能ではなく、練習で身につけられるスキルです。本講座では、質の高いレポート作成に不可欠な2つのスキル、「接続表現」と「推敲」に焦点を当てます。接続表現は文章の論理的な流れを作る「ナビゲーター」、推敲は書き上げた文章を磨き上げ、評価されるレポートへと仕上げる「研磨作業」です。この二つを意識的に習得することで、あなたのレポートは飛躍的に改善されます。文はただ並べるだけでは意味を持ちません。接続表現を適切に使うことで、読者に論理的な道筋を示すことができます。以下に主要な機能と使い方を示します。【順接】前の内容を理由として、順当な結果を導く(だから/したがって/そのため)「したがって」は客観的な事実や論理的な帰結を示す表現で、レポートに適しています。「そのため」は原因と結果の関係を明確に示します。文例:先行研究ではAと結論付けられている。したがって、本研究ではその結論を前提とする。1.接続表現を制する者は、論理を制す【逆接】前の内容と反対、または矛盾する内容を導く(しかし/だが/けれども)「しかし」は、話の流れを転換させる強い働きがあり、レポートで最も一般的に使われます。文例:日本の出生率は低下傾向にある。しかし、一部の自治体では増加に転じている。【添加・並列】前の内容に別の情報を付け加える、あるいは並べる(そして/また/さらに/かつ)「さらに」は、同方向の内容を強調して付け加える場合に使います。文例:この技術はコスト削減に貢献する。さらに、環境負荷の低減にもつながる。【対比・選択】前の内容と別の内容を比べる、あるいは選択肢を示す(一方/あるいは/または)「一方」は、複数の文やパラグラフといった大きな単位を対比させるのに適しています。文例:都市部では人口集中が問題となっている。一方、地方では過疎化が深刻である。(1)接続表現の基本機能と具体例
元のページ ../index.html#6